計算方法と根拠
損益分岐の考え方
借換えで毎月の返済額が減っても、手数料や税などの諸費用がかかります。諸費用を毎月の返済額の差で割ると、何か月で取り戻せるかが分かります。この月数より長く借換え後のローンを返し続ければ、得になります。
公的な費用
借換えでは、新しい金銭消費貸借契約書の印紙税(借入額ごとに決まっています。国税庁 No.7140)と、新しい抵当権の設定の登録免許税(債権金額の 0.4%・法務局)、現在の抵当権の抹消の登録免許税(不動産 1 個につき 1,000 円)がかかります。
計算の例
残高 2,500 万円、金利 1.5%・残り 25 年から、金利 0.8%・25 年に借り換え、金融機関の手数料などが 60 万円(抹消する不動産 2 個)の場合、毎月の返済額は 99,984円 から 91,972円 になり、差は 8,012円 です。諸費用は登録免許税と印紙税を含めて 722,000円 で、取り戻すまでの月数は 91か月、総返済額の差は 1,681,642円 です。
使っている式
| 名前 | やっていること | 式 |
|---|---|---|
| 現在の毎月の返済額 | 残高・現在の金利・残り期間から求めた、元利均等返済の毎月の返済額です。 | nowPay = if(nowRate == 0, bal / (nowY * 12), bal * (nowRate / 1200) / (1 - pow(1 + nowRate / 1200, 0 - nowY * 12))) |
| 借換え後の毎月の返済額 | 同じ残高・借換え後の金利・返済期間から求めた、元利均等返済の毎月の返済額です。 | newPay = if(newRate == 0, bal / (newY * 12), bal * (newRate / 1200) / (1 - pow(1 + newRate / 1200, 0 - newY * 12))) |
| 登録免許税の課税標準(債権金額) | 借換え後の借入額の 1,000 円未満を切り捨てた額です。 | regBase = floor(bal / 1000, 0) * 1000 |
| 抵当権の設定の登録免許税 | 債権金額 × 0.4% の 100 円未満を切り捨てた額です(最低 1,000 円)。 | regTax = max(regMin, floor(regBase * regR / 1000 / 100, 0) * 100) |
| 抵当権の抹消の登録免許税 | 不動産 1 個につき 1,000 円です。20 個以上は 1 件 2 万円です。 | delTax = if(units >= 20, delMax, units * delU) |
| 金銭消費貸借契約書の印紙税 | 借換え後の借入額が入る区分の印紙税です。 | stamp = if(bal <= lT1, lP1, if(bal <= lT2, lP2, if(bal <= lT3, lP3, if(bal <= lT4, lP4, if(bal <= lT5, lP5, if(bal <= lT6, lP6, if(bal <= lT7, lP7, lPtop))))))) |
| 借換えの諸費用の合計 | 入力した諸費用に、登録免許税と印紙税を加えた額です。 | costs = fee + regTax + delTax + stamp |
| 毎月の返済額の差 | 現在の返済額から借換え後の返済額を引いた額です。プラスなら毎月の返済が減ります。 | save = nowPay - newPay |
| 諸費用を取り戻すまでの月数 | 諸費用 ÷ 毎月の差の端数を切り上げた月数です。毎月の返済が減らないときは 0 とし、取り戻せません。 | payback = if(save > 0, ceil(costs / save, 0), 0) |
| 現在のローンの残りの総返済額 | 毎月の返済額 × 残りの月数です。 | nowTotal = nowPay * nowY * 12 |
| 借換え後の総返済額(諸費用を含む) | 借換え後の毎月の返済額 × 返済月数に、諸費用を加えた額です。 | newTotal = newPay * newY * 12 + costs |
| 取り戻すまでの月数(結果) | 毎月の返済額の差で諸費用を取り戻すのにかかる月数です。0 のときは、毎月の返済が減らないため取り戻せません。 | payback |
| 毎月の返済額の差(結果) | プラスなら毎月の返済が減り、マイナスなら増えます。 | save |
| 総返済額の差(結果) | プラスなら借換えで総額が減り、マイナスなら増えます。返済期間が違うときは期間の長さの違いも含まれます。 | nowTotal - newTotal |
| 諸費用の合計(結果) | 入力した諸費用に登録免許税と印紙税を加えた額です。 | costs |
| 今の毎月返済額(結果) | 残りの期間で返済する、毎月の元利均等返済額です。 | nowPay |
| 借換え後の返済額(結果) | 借換え後の条件での毎月の元利均等返済額です。 | newPay |
式の記法: + - * / ^(べき乗)、かっこ、min / max / round / ceil / floor / pow / abs / sqrt、if(条件, 真のとき, 偽のとき)。round(x, 桁) は四捨五入、ceil は切り上げ、floor は切り捨てです。
設定値(定数)と出典
| 項目 | 値 | 出典 | 時点 | 見直しの周期 |
|---|---|---|---|---|
| 金銭消費貸借契約書の金額の区切り(10 万円。これ以下が下の区分) | 100,000円 | 国税庁 タックスアンサー No.7140「印紙税額の一覧表(第1号文書、金銭消費貸借契約書など)」(契約金額ごとの印紙税額。令和8年4月1日現在法令等) | 2026年10月27日 | 毎年 4 月と印紙税法・登録免許税法の改正のたびに確認(次回見直し 2027年4月1日) |
| 金銭消費貸借契約書の印紙税(1 万円以上 10 万円以下) | 200円 | 国税庁 タックスアンサー No.7140「印紙税額の一覧表(第1号文書、金銭消費貸借契約書など)」(契約金額ごとの印紙税額。令和8年4月1日現在法令等) | 2026年10月27日 | 毎年 4 月と印紙税法・登録免許税法の改正のたびに確認(次回見直し 2027年4月1日) |
| 金銭消費貸借契約書の金額の区切り(50 万円。これ以下が下の区分) | 500,000円 | 国税庁 タックスアンサー No.7140「印紙税額の一覧表(第1号文書、金銭消費貸借契約書など)」(契約金額ごとの印紙税額。令和8年4月1日現在法令等) | 2026年10月27日 | 毎年 4 月と印紙税法・登録免許税法の改正のたびに確認(次回見直し 2027年4月1日) |
| 金銭消費貸借契約書の印紙税(10 万円超 50 万円以下) | 400円 | 国税庁 タックスアンサー No.7140「印紙税額の一覧表(第1号文書、金銭消費貸借契約書など)」(契約金額ごとの印紙税額。令和8年4月1日現在法令等) | 2026年10月27日 | 毎年 4 月と印紙税法・登録免許税法の改正のたびに確認(次回見直し 2027年4月1日) |
| 金銭消費貸借契約書の金額の区切り(100 万円。これ以下が下の区分) | 1,000,000円 | 国税庁 タックスアンサー No.7140「印紙税額の一覧表(第1号文書、金銭消費貸借契約書など)」(契約金額ごとの印紙税額。令和8年4月1日現在法令等) | 2026年10月27日 | 毎年 4 月と印紙税法・登録免許税法の改正のたびに確認(次回見直し 2027年4月1日) |
| 金銭消費貸借契約書の印紙税(50 万円超 100 万円以下) | 1,000円 | 国税庁 タックスアンサー No.7140「印紙税額の一覧表(第1号文書、金銭消費貸借契約書など)」(契約金額ごとの印紙税額。令和8年4月1日現在法令等) | 2026年10月27日 | 毎年 4 月と印紙税法・登録免許税法の改正のたびに確認(次回見直し 2027年4月1日) |
| 金銭消費貸借契約書の金額の区切り(500 万円。これ以下が下の区分) | 5,000,000円 | 国税庁 タックスアンサー No.7140「印紙税額の一覧表(第1号文書、金銭消費貸借契約書など)」(契約金額ごとの印紙税額。令和8年4月1日現在法令等) | 2026年10月27日 | 毎年 4 月と印紙税法・登録免許税法の改正のたびに確認(次回見直し 2027年4月1日) |
| 金銭消費貸借契約書の印紙税(100 万円超 500 万円以下) | 2,000円 | 国税庁 タックスアンサー No.7140「印紙税額の一覧表(第1号文書、金銭消費貸借契約書など)」(契約金額ごとの印紙税額。令和8年4月1日現在法令等) | 2026年10月27日 | 毎年 4 月と印紙税法・登録免許税法の改正のたびに確認(次回見直し 2027年4月1日) |
| 金銭消費貸借契約書の金額の区切り(1000 万円。これ以下が下の区分) | 10,000,000円 | 国税庁 タックスアンサー No.7140「印紙税額の一覧表(第1号文書、金銭消費貸借契約書など)」(契約金額ごとの印紙税額。令和8年4月1日現在法令等) | 2026年10月27日 | 毎年 4 月と印紙税法・登録免許税法の改正のたびに確認(次回見直し 2027年4月1日) |
| 金銭消費貸借契約書の印紙税(500 万円超 1,000 万円以下) | 10,000円 | 国税庁 タックスアンサー No.7140「印紙税額の一覧表(第1号文書、金銭消費貸借契約書など)」(契約金額ごとの印紙税額。令和8年4月1日現在法令等) | 2026年10月27日 | 毎年 4 月と印紙税法・登録免許税法の改正のたびに確認(次回見直し 2027年4月1日) |
| 金銭消費貸借契約書の金額の区切り(5000 万円。これ以下が下の区分) | 50,000,000円 | 国税庁 タックスアンサー No.7140「印紙税額の一覧表(第1号文書、金銭消費貸借契約書など)」(契約金額ごとの印紙税額。令和8年4月1日現在法令等) | 2026年10月27日 | 毎年 4 月と印紙税法・登録免許税法の改正のたびに確認(次回見直し 2027年4月1日) |
| 金銭消費貸借契約書の印紙税(1,000 万円超 5,000 万円以下) | 20,000円 | 国税庁 タックスアンサー No.7140「印紙税額の一覧表(第1号文書、金銭消費貸借契約書など)」(契約金額ごとの印紙税額。令和8年4月1日現在法令等) | 2026年10月27日 | 毎年 4 月と印紙税法・登録免許税法の改正のたびに確認(次回見直し 2027年4月1日) |
| 金銭消費貸借契約書の金額の区切り(1 億円。これ以下が下の区分) | 100,000,000円 | 国税庁 タックスアンサー No.7140「印紙税額の一覧表(第1号文書、金銭消費貸借契約書など)」(契約金額ごとの印紙税額。令和8年4月1日現在法令等) | 2026年10月27日 | 毎年 4 月と印紙税法・登録免許税法の改正のたびに確認(次回見直し 2027年4月1日) |
| 金銭消費貸借契約書の印紙税(5,000 万円超 1 億円以下) | 60,000円 | 国税庁 タックスアンサー No.7140「印紙税額の一覧表(第1号文書、金銭消費貸借契約書など)」(契約金額ごとの印紙税額。令和8年4月1日現在法令等) | 2026年10月27日 | 毎年 4 月と印紙税法・登録免許税法の改正のたびに確認(次回見直し 2027年4月1日) |
| 金銭消費貸借契約書の印紙税(1 億円超 5 億円以下) | 100,000円 | 国税庁 タックスアンサー No.7140「印紙税額の一覧表(第1号文書、金銭消費貸借契約書など)」(契約金額ごとの印紙税額。令和8年4月1日現在法令等) | 2026年10月27日 | 毎年 4 月と印紙税法・登録免許税法の改正のたびに確認(次回見直し 2027年4月1日) |
| 抵当権の設定の登録免許税の税率(債権金額に対して) | 4‰(1,000 分の) | 法務局「登録免許税はどのように計算するのですか?」(抵当権の設定は債権金額 × 1000 分の 4・1,000 円未満切り捨て・計算結果の 100 円未満切り捨て、最低 1,000 円。抵当権の抹消は不動産 1 個につき 1,000 円・20 個以上は 1 件 2 万円) | 2026年10月27日 | 毎年 4 月と印紙税法・登録免許税法の改正のたびに確認(次回見直し 2027年4月1日) |
| 抵当権の設定の登録免許税の最低額 | 1,000円 | 法務局「登録免許税はどのように計算するのですか?」(抵当権の設定は債権金額 × 1000 分の 4・1,000 円未満切り捨て・計算結果の 100 円未満切り捨て、最低 1,000 円。抵当権の抹消は不動産 1 個につき 1,000 円・20 個以上は 1 件 2 万円) | 2026年10月27日 | 毎年 4 月と印紙税法・登録免許税法の改正のたびに確認(次回見直し 2027年4月1日) |
| 抵当権の抹消の登録免許税(不動産 1 個あたり) | 1,000円 | 法務局「登録免許税はどのように計算するのですか?」(抵当権の設定は債権金額 × 1000 分の 4・1,000 円未満切り捨て・計算結果の 100 円未満切り捨て、最低 1,000 円。抵当権の抹消は不動産 1 個につき 1,000 円・20 個以上は 1 件 2 万円) | 2026年10月27日 | 毎年 4 月と印紙税法・登録免許税法の改正のたびに確認(次回見直し 2027年4月1日) |
| 抵当権の抹消の登録免許税(20 個以上の場合・1 件) | 20,000円 | 法務局「登録免許税はどのように計算するのですか?」(抵当権の設定は債権金額 × 1000 分の 4・1,000 円未満切り捨て・計算結果の 100 円未満切り捨て、最低 1,000 円。抵当権の抹消は不動産 1 個につき 1,000 円・20 個以上は 1 件 2 万円) | 2026年10月27日 | 毎年 4 月と印紙税法・登録免許税法の改正のたびに確認(次回見直し 2027年4月1日) |
入力できる範囲
| 項目 | 範囲 | 初期値 |
|---|---|---|
| 現在のローンの残高(借換え後の借入額) | 100,000〜500,000,000円 | 25,000,000円 |
| 現在の金利(年) | 0〜15% | 1.5% |
| 現在のローンの残り期間 | 1〜50年 | 25年 |
| 借換え後の金利(年) | 0〜15% | 0.8% |
| 借換え後の返済期間 | 1〜50年 | 25年 |
| 借換えの諸費用(金融機関の手数料・保証料・司法書士報酬など) | 0〜100,000,000円 | 0円 |
| 抵当権を抹消する不動産の個数 | 1〜30個 | 2個 |
結果は、同じ条件なら本サイトのどのページでも同じ数字になります(ページの数字も、計算ツールも同じ計算の仕組みで出しています)。
ご利用にあたって
- 元利均等返済で、ボーナス返済・変動金利の見直し・繰上返済・団体信用生命保険の保障の違いは含まれません。借換え先の金利は、審査により入力した値と異なる場合があります。
- 金融機関の事務手数料・保証料・司法書士報酬は利用者の入力です。印紙税と登録免許税は公表値で自動計算しますが、登録免許税の軽減税率(住宅取得資金の貸付けに係る抵当権設定の 0.1%)の適用の判断は含まれません。
- 現在のローンの保証料の戻り、繰上返済手数料、借換えに伴う住宅ローン控除への影響は含まれません。
- 金融商品の勧誘や助言ではなく、借換えが得かどうかの判断の代わりにはなりません。具体的な条件は、金融機関に確認してください。